8月19日(土)偶数月学習会を振り返って(大阪)

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4年「小数のしくみ」提案者

WHY「十進位取り記数法の統合」
整数の筆算ができても小数の筆算になると迷ってしまう子どもが多いことから、「整数も小数も既習の考えを使えば同じだ」とひらめく子どもを育成する
WHAT「単位に着目し数を相対的に見る」
HOW 数学的活動のサイクルは回せていたか?

協議会では…
本時では㎞を扱っている。ゴールが「十進位取り記数法の統合」だとしたら、量を扱うことによって子どもたちの思考が分散されてしまうのではないか。そのことによって数を相対的に見ることに焦点を当てた数学的活動のサイクルが回らなかった。ではどのような改善をすればゴールに向けての数学的活動のサイクルをうまく回すことができたのか。本時の展開では、位取り表や数直線など様々な解決方法が出てきているが、自分たちで考えた「まとめ」にはでてきていないものもあった。そのことから子どもたちの中に理解しきれていないものもあったように感じる。

休憩時間中に齊藤先生から…
「ここ(大小比較)にこの段階で1時間もかける必要があるかどうか。第2時までの学習で子どもたちは分かるはず。13時間扱いの単元計画を能力ベイスで見直すことをしていかなければいけない。」
このお話から、単元の中の1時間だけを見て指導するのではなく、単元全体で能力育成するという考え方で指導計画を整理する必要があることを改めて再確認。

齊藤先生のご指導より

  1. 「数学的推論の充実」→数学的な見方を鍛える
    小数と整数を同じものと見られる「類推する力」を育てる
     ↳1より小さい数でも十進数で表現できる…数概念の拡張
    「統合」の中に「拡張」がある
    (学習指導要領解説p.26参照)
  2. 「相対的な大きさの段階的理解」
    学びを繋いでいくことを意識した数学的な見方・考え方の整理
    5年生になる前に相対的な見方をたくさんさせておくこと。
    2年生→ある単位に着目してそのいくつ分と見る見方
    4年生→数の範囲を小数に拡張する  
    5年生→数の表現方法を統合的に捉える
  3. 「次を描く展開へ」
    整数は桁数が多い方が大きいのに、小数は桁数が多い方が大きいとはならない。小数点を揃えることに着目する子どもは位取りの原理というアイデアに関心をもっている。

 学習会に参加して 

  • 参加された方々のご意見を伺うことで、様々な授業の視点があると感じました。十進位取り記数法の拡張についてはお聞きすることで気づきとなりました。
  • 子どもたちの能力のグレーディングを意識して単元をつくっていくことが大切だなあと改めて感じました。子どもの実態から授業をつくる、次を描く展開など、私たち教員がより学び続けていかないといけないと感じました。
  • 下学年だけでなく、上学年とどう関わっていくかが学びとなりました。「数を相対的な大きさで考察する」ためにどのようなことができるといいのか、勉強となりました。
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