第3学年「分数」を振り返って(横浜)

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割合でみる力を高める分数指導

12月10日(日)は、横浜支部の梅本先生から3年「分数」の提案がありました。今回の主張は、割合でみる力を高める分数指導のあり方ついてです。第3学年の分数指導は、量分数に重きがおかれていることが多い学習です。しかし、第2学年で、分数や割合の素地として、簡単な分数を指導している今、分数指導はこれまでとどのように変わるのか、また変える必要があるのか問題提起がなされました。児童のエビデンスから、「割合でみる力」の育成に一定の成果が見られた一方、単元デザインとしてどのように描いていくかについては、課題が見られました。

分数指導はどうあるべきか

横浜グループでは、様々な意見がでました。加減を成立させるために、量としての認識が必要である。分数において、加法は量分数のみ適用が可能である。演算の順序を考えた時に、量分数の指導に重きがおかれるべきであるという立場。分数の概念を高めるためには、二量の比較において捉えさせることや、有理数と見れることが重要である。分割分数や操作分数は、分子と分母が分離しているので、有理数としての見方の妨げになること。量分数は単位が揃っているため、基数が必要ないこと。割合分数を通して、分数の乗除と関連付け指導が重要であるとの立場と意見が白熱しました。

関係概念の素地を培う

講師の齊藤一弥氏(算数教育の第一人者)からは、育成する力、他領域との関係について、①関係概念の素地を培う②「計算」と「量」との関係は?③教材単元を超えて…‼の3つの視点から指導・講評をいただきました。分数では、部分と全体を意識した指導が大切で、さらには、一方から他方の大きさを眺めた時に、基準量、比較量の大きさをいかに表すかを自在に操れるように育成していくことが大切であることが見えてきました。また、3年の分数の教材単元を超えて、割合でみる力を育成していくためには、縦をもっとつないでいくことの必要が見えてきました。これまで、あまり踏み込んでこなかった3年の分数単元であったため、これまでの指導の当たり前を問い直す実り多きよき会になりました。