7月 大田グループ自主研修会を振り返って
「道徳」をテーマに第6回らとう会が開催されました。
齊藤先生から教えていただいたポイント
- 「考える道徳」、「議論する道徳」が求められている。「道徳の時間」に何を考えさせるかが重要。
- 学習指導要領に、読み物の登場人物の心情理解のみに偏った形式的な指導にならないようにとの記述がある。つまり、登場人物の心情を児童一人一人に発表させ、板書することが中心となる授業から脱却する必要がある。(読み物を使用する場合は)登場人物の立場に立って自分との関わりで道徳的価値について理解したり、そのことを基にして自己を見つめたりすることが求められる。
- 児童は「親切」は大切なことだということを理解はしているが、日々の生活の中で、考えがぶれたり、薄まったりする。道徳の時間に仲間と議論することで、「親切」という価値の理解を高めたり、価値の理解を再確認したりすることが求められる。
- 「議論する道徳」では、「感じ方の多様性」と「実現の困難さ」に係る問いが重要。授業の中に必ず位置付けたい。
- 授業場面での「道徳的価値の理解」と「価値の形成」は行きつ戻りつする。その過程で、「道徳的な見方・考え方」(「多面的・多角的に考える」、「自己を見つめる」)を働かせることが不可欠である。
- 児童が道徳的価値を自分との関わりで考えることができるように問題解決的な学習を積極的に導入することが求められる。
- 友達と思考を共有するためには「思考の可視化」が必要。本時では、ポジショニング(心情メーター)を活用している。授業中リアルタイムでポジションの変更が可視化できるようにし、変更した理由や学級全体の傾向から感じることを問うなどの工夫を行いたい。
- 授業でポジショニング(心情メーター)を使う目的は、子どもの思考の可視化」、「子どもの思考の表出のためのサポー トツール」、 「子どもの学びの成果の自覚」の3点。特に、「子どもの学びの成果の自覚」が重要である。ポジショニン グは1時間の授業中に、児童一人一人の「価値に対する自分の立場の変化」がデータとして残るため、児童が「学びの成果の自覚」をする上で 大変効果的である。