5月14日(日) 奇数月学習会を振り返って(大阪)

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「算数科教科目標の背景」&「数学的活動の働き」

奇数月は指導者や指導者を目指す方を対象とした学習会です。テーマについて齊藤一弥先生の講義を受けた後、グループ協議をし、意見を交流しました。大阪市という枠を超え、豊中や吹田、兵庫県、寝屋川、吹田と近隣の地域から集まり大盛況でした。

「算数科教科目標の背景」

講義①では、「内容ベイス」から「能力ベイス」への転換のため3 つの柱の資質・能力と数学的活動と見方・考え方がどのように現在の学習指導要領に変容していったのかを教えていただきました。グループワークでは、「現行指導要領が期待している授業とは」というテーマで話し合いました。

「数学的活動の働き」

講義②では、数学的活動についてさらに詳しく教えていただきました。数学的活動は、方法と勘違いしがちであるが、方法でもあり目標でもあり、それ自体が遂行する“能力”であることに参加者一同沸きました。

参加者の感想

  • 齊藤先生の問いの設定が本質のど真ん中であり、痛いところであり、直面しているまさしく目の前の壁であり。自分自身の学びや考えを問い直すことはもとより、自分の役目として、人材育成と授業改善への変容のきっかけをいただきました。
  • 指導者向けということもあり、指導要領が完成するまでの経緯を聞かせていただいたことで、全体像を掴むことができました。さらに聞いたことをどう授業に落とし込むか、どう伝えるかをアウトプットすることで、より具体的に深く考えることができました。

 齊藤先生のご指導より抜粋

 

能力ベイスっていうのは、子供が何ができるようになるかなんですね。そのために教師は何をするかって話だから。始発点が違うっていうのは、内容か能力かの違いじゃなくて、教師か子供のどっちを始発点にしてるかが違ってた。内容ベイスは教師が始発だったので、教師がこういう内容を教えたい。もちろん、子供の実態を見て、こういうものを教えたいってのはあったけれども、教えたいものは先にあったから、指導なんでしょ。だけど、今回学びになったんでしょ。子供がどんなことができるようにしたいのか、どんな能力をつけさせたいのか。

アンケート結果

1. 感想(提案やグループワークについて)

  • みなさんのお話も聞けて、とても勉強になりました。
  • 現場での実態の話もふまえて相互に交流ができたので、大変有り難かったです。所属校や研究グループに戻って、先生方にどのように関わっていけばよいかが、具体的にイメージできました。
  • お名前は以前から知っていたものの、初めてお会いする方でも楽しくグループワークを行うことができました。色々とご配慮ありがとうございました!違う市町村の方々と、真剣に算数について話す機会が、嬉しかったです。まだまだ勉強ぐ足りないと感じましたが、こうして学んでいる方々がいらっしゃることにパワーをもらいました。
  • 個人で少し考えをまとめてから話すことや、考える内容について不安なときにもグループの他の先生が分かりやすく繋いでくださって、とても話しやすく、考えもまとめやすかったです。
  • 日頃から算数教育のことだけならず、学校運営や新任の先生方を育てる、ということなども考えておられる先生方と意見交換することができました。それは、自分自身の学校現場での役割を再確認し、今後の教育のあり方についてさらに深く考えることに繋がりました。
  • 先生方とお話する前に、自分の考えをまとめる時間をとっていただき、自分自身の思考整理もでき、さらに先生方とお話する中で、似ているけど違う角度からのご意見が拝聴できて、自分の考えに広がりや深まりを頂けたと感じます
  • 齊藤先生の問いの設定が本質のど真ん中であり、痛いところであり、直面しているまさしく目の前の壁であり。自分自身の学びや考えを問い直すことはもとより、自分の役目として、人材育成と授業改善への変容のきっかけをいただきました。
  • とても有意義な会でした。普段は意見を求められたり自分から発信していかなければならないお立場の方々がほとんどであったと思いますが、そういった方々と算数についてああでもないこうでもないと意見を出し合えることがものすごく新鮮で楽しかったです。また、正解がないという齊藤先生のお言葉から、自分が考えることを素直に出すこともできました。
  • 同じ話を聞いても、学習指導要領への捉えが少しずつ違って、そんな見方、考え方も出来るんだなぁと学びがありました。

2. 感想(ご指導について)

  • いつも楽しく聞かせていただいておりますが、今回もとても面白かったです。またどうぞよろしくお願いします。
  • 頭がパンパンになるくらいに思考する時間でしたが、それ以上にわくわくする内容でした。ワーキンググループでの協議の経過を追体験させていただく中で、資質・能力ベイスで教科の学びを描くということがどういうことなのか、何を大切にすればよいのかという点について学びを深めることができました。特に「数学的活動が資質・能力である」という部分が目から鱗で、それをワーキンググループの資料から読み解くことでわかったのが、すごく刺激的でした。また「意義が伝わらないと人は動かない」というのが今日全体を通して胸に刺さった言葉でした。引き続き、いつも本質に目を向けながら学んでいきたいと思います。ありがとうございました。
  • 一言で言うと、しびれました。4 時間、感動の連続でした。指導要領の背景には、こう言う背景があり、プロセスがあり、そして作り手の思いがあることを十重を噛み締めることができました。「へぇ」で終わってはいけないので、またビデオを見直し、自分の口で言語化できるよう努めていきたいと思います。
  • 目標の背景など、普段では絶対聞けないようなお話をしていただき、ありがとうございました。なぜそう書かれているのか、その裏側、理由を踏まえて、CS を読んでいきたいと感じました。そして、能力と本気で向き合えているか、自分の覚悟を問われたようで気が引き締まりました。毎日子ども達と算数ができることに甘えてはいけないと思いました。
  • 指導者向けということもあり、指導要領が完成するまでの経緯を聞かせていただいたことで、全体像を掴むことができました。さらに聞いたことをどう授業に落とし込むか、どう伝えるかをアウトプットすることで、より具体的に深く考えることができました。吹田でも参考にさせていただきたい研究会でした。本当にありがとうございました。
  • 指導要領編纂の経緯や数学的活動の経緯などについてご指導いただき、自分が指導要領解説を読み取るだけでは読み取れない深い内容まで学ぶことができました。アウトプットするためにはインプットを数倍しないといけない、ということを日々感じていますので、今後も学び続けていきたいと思います。
  • 指導要領解説の編集過程を教えていただく中で、その意義と本質をご教授いただきました。資質・能力と3つの柱書きの繋がりも、お話をお聞きした時は、とても納得しましたが、自分にしっかり咀嚼できるように、繰り返し聞いて考えたいと思います。このようなお話を拝聴できたこと、皆さまと共に考えられたこと、また示唆深い問いをいただいたこと、大変ありがたく幸せです。今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
  • あっという間の4 時間でした。すべての話に気づきと驚き、発見がありました。今回グループで対面形式で話し合いテーマについてじっくり考えることによって、よりご指導内容が自分の中にストンと落ちた気がしました。また、内容もものすごく貴重なもので、学習指導要領ができるまでの背景を知ることにより、理解が深まった気がします。ご指導の内容を繰り返し聞き、自己研鑽に励みたいと思います。ありがとうございます。
  • 次回までに、もう少し反芻して、自分の言葉で説明できるレベルになればなぁと思います。

3. その他

  • 第1 回目に開催にあたって、準備・企画等、色々大変であったとお察しします。貴重な学習会を開催していただき、ありがとうございます。次回も楽しみにしています。
  • 次回も楽しみにしております。ありがとうございました。